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ペット葬儀に関するコラム

ペット葬儀に関するコラム

ペットのお骨上げに関するマナーや注意点について

ペットの葬儀でも、私たち人間と同じようにお骨上げをします。しかしそうは言っても、実際にどのように行われているのか、人間との違いはあるのかなど分からないことだらけかと思います。

本記事では、ペットのお骨上げに関するマナーや注意点などを詳しくご紹介します。

お骨上げは「火葬が主流の日本ならではの習わし」

お骨上げは「火葬が主流の日本ならではの習わし」

お骨上げは「火葬後に箸でお骨を拾い、骨壺に納めること」を言います。主に親族や遺族などの縁のある人達によって箸で拾い上げられます。

これは収骨や拾骨と呼ばれ、火葬の歴史が飛鳥時代からある日本ならではの『習わし』でもあります。

骨上げでは材質や長さが異なる「違い箸」が使用され、材質は木製や竹製の物が一般的です。葬儀では通常とは逆の手法である「逆さごと」という風習があり、現世と死後の世界を区別して、不幸が続かないために行われます。

また遺骨を拾うときに箸を使うのは「箸」を「橋」にかけて、故人が無事に三途の川を渡れるようにと手助けを行う意味合いが込められています。この儀式は、故人がこの世から安らかに極楽浄土へと旅立てるよう、心からの祈りが込められているそうです。

ただしこれはあくまで人間のお葬式の場合であるため、ペットを弔うときの参考の一つとして覚えておくとよいでしょう。

地域によってお骨上げの扱いが異なる

お骨上げの方法はお住まいの地域によって異なります。特に関東と関西ではお骨上げの方法が全く異なるのはご存知でしょうか。

関東の場合

関東地域では「全拾骨」と呼ばれる方法が一般的です。この方法は全ての遺骨を一つの骨壺に納めるため、骨壺の容量は大きなものが用いられます。

骨壺に入れる順番としては足から頭部にかけて遺骨を拾い上げ、最後に喉仏を骨壺に納めます。また、細かい遺灰は最後にほうきで掃き集めて骨壺に納めていきます。

関西の場合

関西地域では「部分拾骨」が一般的です。この方法は全ての遺骨を拾い上げるのではなく、喉仏や歯などの主要な骨だけを拾い上げます。そのため関東よりも骨壺のサイズは小さい傾向にあります。

残った遺骨に関しては火葬場がまとめて処理を行い、共同墓地などに供養されます。

2つの違いとしては、明治末期に政府が火葬を推奨し始めたことがきっかけだと言われています。

当初政府は、ご遺骨を全て持ち帰るようにと指示をしていましたが、関東地域ではこれが徹底され、全ての遺骨が持ち帰られました。一方、関西地域では火葬場の近くで埋葬する習慣があったため、その影響で遺骨の持ち帰りが少なかったとされています。

火葬からお骨上げまでの違い

火葬からお骨上げまでの違い

人間の場合、火葬を行うまでに色々な準備が必要ですが、ペットの火葬はお骨になるまでの期間がとても短いです。

ここでは、人間とペットの火葬の違いについて見ていきましょう。

火葬を行うまでの時間は最短当日

人間の葬儀は、火葬を行うまでにお通夜や告別式といった式典があります。そのため死後から約3〜5日で火葬が行われますが、ペットの場合は最短で、亡くなった当日に火葬から葬儀までを行うことが可能です。

火葬が終わる時間は30分~2時間前後

人間の火葬時間は約1〜1時間30分で終了し、拾骨作業を加えても2時間ほどで完了します。

一方ペットでは、種類や大きさによっても異なりますが、ハムスターなどの小動物で約30分、大型犬であれば2〜2時間半で火葬が終了します。

どちらの火葬にしても、火葬炉の冷却時間が必要になることから、季節や混雑状況、ご遺体の状況によっても火葬時間は異なります。

火葬後の手続きについて

人間が亡くなった場合、まずは死亡診断書を受け取り、それを元にして死亡届を提出します。死亡届が提出されると火葬許可証が発行され、その後に火葬の手続きが行われます。

ペットに関しては、人間のように必要な手続きはありません。ただし犬に関しては、役所、あるいは保健所に死亡届を30日以内に提出しないと法律違反となり、最大20万円の罰金が科せられる恐れがあるので注意が必要です。

またペット保険に加入していた場合は、解約手続きを行う必要があります。

お骨上げはどのような方法で行われるのか

お骨上げはどのような方法で行われるのか

実際にペットのお骨上げを行う際、どのようにしたらよいのでしょうか。

基本、葬儀スタッフが丁寧に説明をしてくれますが、当日になって戸惑わないようにするためにも、事前知識として知っておくと安心ですよ。

葬儀スタッフが説明してくれる

ペットのお骨上げをする際は、必ず葬儀スタッフが丁寧にマナーや手順方法について説明を行ってくれます。これは、葬儀や火葬が非日常な儀式であり、死者を弔う場で失敗が許されないからです。そのため初めての方でも安心してお骨上げができるよう、分かりやすく説明してくれるので安心してくださいね。

なによりも葬儀で最も大切なのは「弔いたい」「安心して虹の橋を渡って、天国に行ってほしい」という気持ちです。その気持ちを忘れずに行動することが、ペットにも喜んでもらえることでしょう。

遺骨の拾い方の手順

人間の場合、お骨上げの手順としては足の骨から始め、体を登るようにして順番に遺骨を拾い上げ、最後に頭蓋骨や喉仏を納めます。

拾う順番は、一般的には喪主や遺族などといった縁が深い人から優先されます。同様に、ペットの火葬の場合も飼い主さんや特に親しい方から順番にお骨を拾っていくことが一般的です。

お骨を拾う場合は前足、後ろ足、尾、大腿骨、背骨、肋骨、頚椎、顎骨、頭蓋骨、喉仏の順に骨壺に収めていきます。喉仏が最後に納められるのは、その形状が座禅を組む仏様のように見えるため、体に仏様が宿るようにという意味合いが込められています。

葬儀スタッフがお骨上げするケースもある

プランの内容や火葬業者によって、葬儀スタッフがお骨上げを行うことがあります。

これは主にプラン内容によるものですが、飼い主さんやご家族がお骨上げするよりも費用を抑えることができるからです。しかし、ただ「安いから」という理由で選ぶのではなく、十分にプラン内容を確認することが大切です。

もちろん、葬儀スタッフも誠意を持って丁寧にお骨上げを行いますが、ペットが大切な飼い主さんやご家族によってお骨上げが行われる方がペットも喜ぶのではないでしょうか。

特別な理由がない限りは、お骨上げを行うプランを選択することをおすすめします。

人とペットでのお骨上げの違い

人とペットでのお骨上げの違い

人間の場合、葬儀前にさまざまな必要な手続きがありますよね。また宗派や地域の習わしによってマナーや必要な式典が異なります。

一方ペットの場合、ペット葬儀の歴史が比較的新しいことから、細かいルールが決まっていないことが多いです。そのためペットの火葬からお骨になるまでは、人間よりもかなり短いのです。

ここでは、人間とペットのお骨上げの違いについて説明します。

宗教間による違いや風習がない

ペット火葬はまだまだ歴史が浅いため、宗教や風習による違いがなく、柔軟に臨機応変な対応をすることが可能です。

そのため現在では、飼い主さんの要望に合わせた形式の葬儀や火葬が行われており、飼い主さんが最も適切だと考える方法を選択することができます。

箸渡しをしない場合もある

人間のお骨上げの場合「違い箸」を使って遺骨を拾い上げ、次の人に渡したり、二人で協力したりしてご遺骨を拾い上げることが一般的です。しかしペットの場合は、この「違い箸」を使用した拾い上げが行われないことがよくあります。

その理由は、ペットの骨に強度やサイズの問題があるからです。

特に小鳥やハムスターといった小動物の場合、ご遺骨がとても小さく、脆弱なことから「違い箸」を使用しようとすることで、ご遺骨が崩れる危険性があります。そのため安全を考慮して箸渡しを行わないことが多いようです。

もちろん一部の動物は、人間と同等かそれ以上の強度を持つ骨を持っている場合もあるため、問題なく箸渡しを行う場合もあります。

ピンセットでお骨上げが行われることも

ペットのご遺骨が崩れてしまうことを避けるためにも「違い箸」ではなく、ピンセットなどを使って慎重にお骨上げを行うこともあります。

なかにはピンセットの使用に戸惑う方もいるかもしれませんが、これは飼い主さんやペットの安全を第一に考えた結果でもあります。

箸渡しを行わない場合も含め、お骨上げ方法は飼い主さんやペットに対する最良の配慮に基づいて行われているのです。

ペットのお骨上げから分かること

ペットのお骨上げから分かること

よく人間のお骨上げで「骨の色が白くないとよくない」や「骨の状態で健康だったか分かる」などといわれていますが、ペットの場合はどうなのでしょうか。

火葬後の骨の色について

火葬後にペットのご遺骨を見て「ペットの骨の色が白くない」「黒っぽいのがあったのは癌だったの?!」とビックリされる方がいますが、ペットのお骨が真っ白でない理由は、体内の脂肪や鉄分が付着しているためです。

ペットのお骨には赤や黄色、なかには黒い部分が含まれています。特に黒い部分を見ると、ペットの健康状態に不安を感じることもあるかもしれませんが、実際にはススや歯髄のため心配ありません。

さらにペットのサイズや筋肉量などによって、火葬の難しさが異なります。特に大型犬や肥満犬の場合は火葬に時間がかかるため、不完全燃焼のリスクが高くなった結果と言えるでしょう。

また骨がピンク色だった場合に関しては「棺の中に入れた花の色素が移った」「副葬品の色が移ってピンク色になった」「ロストルの色が付着した」などが挙げられます。

ご遺骨から健康状態がわかる

癌などの病気に関してはご遺骨からは確認することはできませんが、健康な状態であれば骨の強度などから推測することができます。

例えば骨が硬く丈夫であれば、ペットは健康であるか若いことが示唆されます。一方、骨が脆弱で空洞になっている場合は、ペットが不健康であるか高齢である可能性があります。

ただし、ペットの種類やサイズによっても骨の強度は異なるため、同種や同サイズで比較が必要と言えるでしょう。

お骨上げで注意すべきこと

お骨上げで注意すべきこと

ペットの葬儀は大切な儀式の一つです。
愛するペットが亡くなり、途方に暮れてしまう気持ちも痛いほどわかりますが、大切な存在だったからこそ、お骨上げで注意すべき点をしっかり守り、天国に送り出してあげましょう。

大切な遺骨だからこそ、慎重な手順を

ペットの骨は一般的に人間の骨よりも脆いことが多く、自覚がなくてもわずかな力で崩れることがあります。特に小動物の場合は、箸で触れただけでも崩れるほど脆弱であり、注意が必要です。そのため、注意深く扱っていても、時には崩れてしまうこともあります。

特に注意が必要なのは、複雑な構造を持つ頭蓋骨です。ペットの遺骨によっては箸ではなく、手で持って骨壷に収めることもありますが、その際は繊細な力加減が求められます。

また火葬後の状態がきれいであれば、骨壷に収める際も清潔な状態を保ちたいものです。ペットの骨は脆く崩れやすいことを十分に認識し、お骨上げを行う際は細心の注意を払いましょう。

葬儀スタッフの説明はきちんと聞くこと

訪問ペット火葬や個別立会火葬など、飼い主さんだけでお骨上げをする際は、葬儀スタッフが骨の部位について説明をしてくれます。

例えば「こちらは大腿骨です」「この部分は背骨です」といった具体的な指摘があります。また骨の部位ごとに特定の順番で骨壷に収められるため、スタッフの説明を聞かないと間違った順序で収めてしまうかもしれません。

愛するペットを失った悲しみは理解できますが、ペットを尊重し送り出すためにも、スタッフの指示にきちんと耳を傾けることが大切です。

お骨上げができない場合もある

合同火葬では多くのペットたちを一緒に火葬します。そのため骨も一緒になってしまうことから、お骨上げは行われません。またこのような火葬方法は、骨壷や納骨などの火葬後の供養も行われないことが一般的です。なぜなら、火葬後のご遺骨が他のペットのものと混ざってしまう可能性があるためです。

個別火葬や訪問ペット火葬でも、コースによってはスタッフがお骨上げする場合があります。

最後まで愛情をもって丁寧に

最後まで愛情をもって丁寧に

お骨上げには、ペットの魂が虹の橋を渡り、無事に天国に辿り着けるようにお手伝いをするとても大切な儀式でもあります。

しかし儀式であるからといって、なにも考えずに手順に沿って行うのでなく、愛するペットのために行う特別なことだと心に留めておくことが大切です。

よりそうペット葬では、お骨上げができる「家族立ち会い葬」をご用意しております。ペットのお骨上げについて詳細を知りたい方や、それ以外のプランはどのようなものがあるかなど、気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

お客様の声

  • 細やかな気配りをありがとうございました

    細やかな気配りをありがとうございました

    忙しい時期でありながらこちらの希望を聞いてくださり、大変感謝しております。 四十九日にもご丁寧にお手紙をいただき、細やかな気配りに感心いたしました。 また機会あれば、お世話になりたいと思っております。 ありがとうございました。 [続きを読む]

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