ペット葬儀に関するコラム
ペットの葬儀には香典は必要?不要?お悔やみの贈り物の選び方について
大切なペットを失ったときの喪失感や悲しみは、家族や愛する者にとって非常に深いものです。
その悲しみを共有し、故ペットへの最後のお別れをするためにも「ペット葬儀」が行われることがあります。
ここでは、ペット葬儀における香典や贈り物、そして適切な言葉についてまとめました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ペット葬儀に香典はいる?いらない?
香典は、お亡くなりになった人の霊前に供える金銭や品物のことをいいます。
一般的に香典の相場は、故人と関係が近しいほど金額が高くなり、遠くなるほど相場が高くなります。
自分と配偶者の両親で5〜10万円、兄弟姉妹であれば5万円、その他の親族が1万円、勤務先や友人では3,000〜1万円が目安といわれています。もちろん勤務先や友人でも、家族ぐるみでのお付き合いがあった場合は、親密度によって金額が変わってきます。
では、ペットの場合はどうなのでしょうか。
結論、ペット葬儀に香典は「いらない」です。
その理由として、ペットの葬儀では香典をあげる慣習がないからです。そのため、香典を渡すことでかえって飼い主さんに気を遣わせてしまう可能性があります。
もしも飼い主さんから「ペットの葬儀に出て欲しい」と連絡があり参列することになったら、香典をあげるよりも悲しんでいる飼い主さんに寄り添ってあげるその気持ちがなによりも大切です。
飼い主さんの落ち込んでいる気持ちを察し、慰める気持ちで参列しましょう。
香典を渡すなら相場はいくら包むべき?
前述でペット葬儀には香典は不要とお伝えしましたが、飼い主さんとペットとの交流が深かった方や、状況や気持ちとして香典をあげたいと思うことがあるかもしれません。
その際、どれくらいの金額を包むべきなのでしょうか。
香典の金額は3,000円が目安。高額の香典は控えて
ペット葬儀の場合、一般的に香典の相場は3,000円ほどであり、多く包んだとしても5,000円を上限とするのが一般的です。
やはり、どんなに親しい間柄であっても、高額の香典は相手に不快な気持ちを与えてしまう可能性があるからです。
お悔やみの気持ちは香典の金額ではなく、心からの思いやり、そして慰めによって伝えることが大切です。
また、お悔やみの贈り物は香典以外にも様々なものがあります。ぜひ飼い主さんの気持ちに寄り添ったものを探してみてください。
香典袋の選び方と書き方について
ペット葬儀には香典をあげる慣習がないため、ペット葬儀専用の香典袋はありません。そのため、人間の葬儀用に使う香典袋で問題ありません。
ただし、仏式の香典袋に描かれている蓮の柄や箔押しのデザインは、避けた方がよいでしょう。
また香典袋の書き方についても、基本的には人間のお葬式と同じマナーが適用されます。基本的に香典袋は「外袋」と「中袋」の2つがありますので、中袋にはお金を入れ、外袋で包みます。
香典袋にはなにを書けばよいの?
ペット葬において特別なルールはないため、一般的な書き方で問題ありません。ただし、香典袋の表書きの言葉は「御霊前」が基本ですが、飼い主さんの宗派によって表書きの言葉が変わってきますので、留意する必要があります。
外袋に記載する表書きの場合
宗教・宗派 | 表書き |
---|---|
神式(神道) | 御神前(ごしんぜん) 御玉串料(おたまぐしりょう) 御榊料(おさかきりょう) |
仏式(仏教) | 御悔(おくやみ) 御霊前(ごれいぜん) 御香典(ごこうでん) 御仏前(ごぶつぜん) 御香料(ごこうりょう) |
キリスト教(カトリック) | 御花料(おはなりょう) 御ミサ料(おみさりょう) |
キリスト教(プロテスタント) | 御花料(おはなりょう) 献花料(けんかりょう) 弔慰料(ちょういりょう) |
無宗教・不明 | 御香料(ごこうりょう) 御香資(ごこうし)など汎用性の高い名目を記載する |
香典の外袋(外包み)は水引の上段に表書きをし、下段に香典を出す人の名前を書きます。
個人で出す場合は、 葬儀や告別式に参列する会葬者の名前をフルネームで書きますが、夫婦で連名で出したり、会社、友人複数名で出す場合は下記の通りに記載します。
人数 | 外袋の名前の書き方 | 備考 |
---|---|---|
個人(1名) | ご自身のフルネーム | 中央に自分の名前をフルネームで記入 |
夫婦(2名) | 夫のフルネーム+妻の名前 | 水引の下段、真ん中に夫、左側に名字を省略した妻の名前を記入 |
3名まで | 全員のフルネーム | 封筒の中心から左側に向かって全員のフルネーム。順番は目上の人から書き、なければ五十音順でOK |
4名以上 | 代表者のフルネーム+外一同 | 封筒の中央に代表者のフルネーム、左下に「外一同」「外〇名」と記入 |
会社(団体) | 会社名+代表者のフルネーム 会社名+代表者のフルネーム+外一同 会社名+部署のフルネーム+一同 | 封筒の右側に会社名、中央に代表者の役職とフルネームを記入。香典を部署で包む場合は「〇〇部一同」、上司や同僚であれば「〇〇有志」と中央に記入 |
現金を包む中袋には、表面に香典の金額を記入し、裏側に会葬者の住所と名前を記載します。そして中袋の表面には、漢数字である「大字(だいじ)」で香典に包んだ金額を縦書きに記載します。
例えば、3,000円なら「金参仟圓也」、5,000円なら「金伍仟圓也」と書きます。このとき、金額の前に「金」、後に「也」と書きましょう。
お悔やみの贈り物として渡せるもの
ペットの葬儀では、本来香典を渡す必要はありませんが、飼い主さんのペットを失った悲しみに寄り添い、お悔やみの気持ちを伝えたいと思う方も多いと思います。
そんなとき、以下のようなものを用意してみてはいかがでしょうか。
いずれも基本的に棺へ納めることができるため、ペットとともに天国へと旅立つことができますよ。
淡い色合いのお花
私たち人間の場合、お悔やみでは「菊」などの落ち着いた色合いの仏花を選びますが、ペットの場合は決まりがありませんので、色鮮やかなお花でも問題ありません。
ただ色味が濃すぎると、お骨に色が移ってしまう恐れがあります。棺に入れるお花の場合は、淡い色合いのものを選びましょう。
通夜や葬儀・告別式の会場、後飾りに供える盛花である仏花の場合は、人間の葬儀と同じようにトゲのあるものや、花粉が落ちやすいものは好まれません。これらに注意したうえで、亡くなったペットをイメージしたお花を持っていくときっと喜ばれますよ。
-
- ★ポイント
- 供花は、宗派や地域によって違いがあります。もしどのようなお花を持っていけばよいか悩む場合は、以下を参考にしてみてくださいね。
- ・神式(神道): 菊、百合、トルコ桔梗、カーネーション、カスミソウなど
- ・仏式(仏教): 菊、百合、蘭、水仙、トルコ桔梗、カーネーション、デンファレ、リンドウなど
- ・キリスト教: 百合、蘭、トルコ桔梗、カーネーション、トルコ桔梗など
ペットが好きそうなおもちゃ
亡くなったペットが好きなおもちゃを知っているのであれば、おもちゃを持って行ってあげると喜ばれることでしょう。
おもちゃのプレゼントは、ペットが天国でも楽しく遊べるように、また寂しくないようにという意味を持っているといわれています。
ただし、棺の中に入れてそのまま火葬する場合は、金属や陶器・プラスチック製のものなどは一緒に火葬することができません。そのためおもちゃを持って行く際は、小さめな布製のおもちゃやぬいぐるみがよいかもしれませんね。
生前大好きだったおやつ
生前、ペットが好きだった食べ物を知っている場合、それを持参してもよいでしょう。
生前好んで食べていた食べ物を供えることで、ペットを偲ぶことができますし、なによりも飼い主さんの心を慰めることができるかもしれません。
ただし、食べ物を棺に入れて火葬する場合は、缶やプラスチックなどの燃えにくい容器棺の中に残ってしまう可能性があります。
そのため紙コップや木製の箱など、燃えやすい容器に移し替えておきましょう。
お悔やみの贈り物として渡せるもの
ペット葬儀に参列する際は、マナーとして服装選びも大切です。ここでは、ペット葬儀に参列する上での服装やマナーについてご紹介します。
服装は私服でもOK
ペット葬儀では、指定の服装や決まりごとはないため私服で問題ありません。黒や紺などのシックで落ち着いた色合いのものを着ていきましょう。
人間の葬儀でもそうですが、派手な色の服装や露出が高いもの、派手なアクセサリーはペット葬儀でも不適切です。
また派手なメイクや香りのきつい香水も避けましょう。香水がお線香の香りを邪魔してしまうからです。最低限のマナーを守って参列するようにしてくださいね。
もしも服装の判断に迷う場合や、葬儀を行う場所が葬儀場の場合は、一度確認をすることをおすすめします。
毛皮や革製品などの素材の服は避けましょう
ペット葬儀に参列する際は、動物性の素材を使用した服装は避けてください。なぜならば、革製品やファーなどの服は、参列者に「殺生」を連想させる可能性があるからです。そのため、ペット葬儀にふさわしくない服装といえるでしょう。
特に冬の時期は、毛皮のコートやレザージャケットなどの動物性素材の服が多く見られます。例えフェイクファーであっても、参列者を不快な気持ちにさせる可能性が高いため、着用を避けるようにしてください。
ペット葬儀に参列できないとき
さまざまな事情でペットの葬儀に参列できないこともあるかと思います。
もしも葬儀に参列できない場合は「弔電」や「供花」を送る、または後日、お線香をあげに訪問し、哀悼の気持ちを伝えるようにしましょう。その際は飼い主の心情に共感し、悲しみを共有してあげることがとても大切です。
ペット葬儀の参列で仕事を休む場合
近年、少しずつではありますが、ペットロスへの理解は広まりつつあります。しかしまだまだペットを失った際の忌引休暇ができる企業はごくわずかです。
そのため多くの場合は、有給休暇を使って参列することになりますが、その際休暇取得の理由は伏せておくのが無難といえるでしょう。なぜならば、まだまだペット葬儀を理由に休暇を取ることは浸透していないからです。
理解のある職場であればよいですが、なかなか難しい場合は、ペット葬儀を理由に休暇を取ることを快く受け入れてもらえない可能性があります。
葬儀に参列する気持ちを乱されないようにするためにも、職場に配慮することが大切です。
ペットが亡くなった時にかける言葉
香典や贈り物がある・ないに関わらず、ペットを亡くした飼い主さんには必ずお悔やみの言葉をかけてあげてください。
ペットロスに対する理解が深まる中で、お悔やみの言葉は飼い主さんのショックを和らげることができ、悲しみに共感する一つでもあります。
例えば、次のような言葉がよいといわれています。
「△△ちゃんは幸せな一生を過ごすことができたと思います。」
「お葬式できちんとお別れができて、〇〇くんは安心して天国へと旅立つことができたと思います。」
「辛いときや悲しいときは、いつでも頼ってくださいね。」
飼い主さんには、ペットを失った後に自分自身を責めたり、後悔の念にかられたりすることがあります。しかし、大切に育てられたペットは、最期の瞬間まで愛情に包まれながら、安らかに旅立つことができたはずです。
だからこそ飼い主さんには、そのことに気づかせてあげられるような言葉をかけてあげてくださいね。
無意識のうちに傷つける言葉
自分にとっては相手に配慮した言葉であっても、無意識のうちに傷つけてしまった…なんてことがよくあります。
例えば
「辛い闘病生活は本当に大変だったし、〇〇ちゃんも苦しかっただろうね」
「早く新しいペットを飼って気持ちを切り替えたら?」
「いつまでも落ち込んでたってしょうがないよ!早く前に進もう!」
といった言葉は、絶対に避けてください。
お悔やみの言葉は、大切なペットを亡くした飼い主さんにとって、最も心の支えとなるものです。彼らの悲しみに寄り添い、温かい言葉で慰めてあげましょう。
まとめ
まだまだペット葬儀には、マナーといえるものはありません。形式的なことばかり気にするよりも、まずはペットを亡くした飼い主さんの気持ちを最優先に考えてあげてくださいね。
もしも今後ペット葬儀に参列するにあたって、不安なことや気になることがありましたら「よりそうペット葬」にご相談ください。
よりそうペット葬は、ペット専門の葬儀社です。24時間365日専門の相談員が親切丁寧に対応をしてくれます。また、ご自身のペットが亡くなったときも、ペットのお引き取りから個別火葬まで対応してくれるので安心しておまかせすることができますよ。
相談は無料ですので、少しでも気になる方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
お客様の声
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忙しい時期でありながらこちらの希望を聞いてくださり、大変感謝しております。 四十九日にもご丁寧にお手紙をいただき、細やかな気配りに感心いたしました。 また機会あれば、お世話になりたいと思っております。 ありがとうございました。 [続きを読む]
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